日本基督教団 南町田教会

みぎわホーム朝礼拝

朝礼拝


  黄牧師司会 西田牧師祈祷 長内先生説教

「みぎわホーム朝礼拝と認知症の予防および治療」
日本キリスト教団 南町田教会 牧師 黄昌性(みぎわホーム理事)
はじめに
癒すとは「広辞苑」によれば「病気や傷をなおす。飢えや心の悩みなどを解消する」ことである。この癒された状態というのは脳波を使って証明することができる。脳波は,周波数の早い順にベータ波(β波),アルファー波(α波),シータ波(θ波),デルタ波(δ波)という4つのタイプに分類されている。脳から出ている脳波はその心身状態によって異なり、とくにリラックスした心地よい気持ちでいる時の脳波がα波である。α波が出ている状態がリラックスし癒されている状態であるといえる。 角田忠信が1978年に発表した「日本人の脳」によると日本人は非常に左脳をよく使っていて、左脳では言葉、計算、鳥などの動物の声を聞いている。右脳は主に音楽を聞いている時に使っているとされている。西洋人も日本人も右脳で音楽を聴いており,このために右脳が音楽脳と言われている。左脳を多く使っている日本人にとって,右脳を活性化させ左脳を休ませることが,音楽のもつ大きな効用である。左脳が疲労している時には右脳を使ってバランスをとることによって疲れがとれた感じがするという仕組みである。このことから音楽を聞き右脳を動かすことが癒しにとって有効なのである。 この小論文は礼拝における言葉と音楽による高齢者の癒しを考察する。
本論 礼拝における音楽療法
礼拝における音楽療法は、黙祷という音楽を聴くという受動的な方法と、実際に本人が、讃美歌を歌う能動的な方法とに分けられる。 礼拝の音楽療法の受動的な方法は、単調な日々を過ごしがちな施設の入居者に対して、癒しのクラシク音楽を聴かせることで、黙祷のBGMの効果から、気分転換や、情緒の安定に効果があると言われている。また、平安と恵みの音楽で希望を抱かせるのにも効果的である。礼拝の能動的な方法の場合は、讃美歌を歌うこと自体が、呼吸運動などを円滑にする。また、心肺機能を高め、歌唱や曲にかかわる会話により、物の名前や、曜日、日時、季節感などの現実見当意識を取り戻すことができるという効果が期待できる。 礼拝音楽では、入所者の脳を活性化させるだけでなく、気持ちを落ち着かせるリラクゼーション効果もある。そのため、ぐっすりと眠れるような快眠効果が得られるのも特徴である。音楽療法は脳を活性化させるばかりでなく、気持ちを落ち着かせるリラクゼーション効果もあり、食欲が増す、ぐっすり眠れる、笑顔が増えるなどの好ましい結果を生み出している。子どものときに歌った唱歌や若いころに歌った讃美歌を選ぶと、回想法と同様に昔のことを思い出して、さらに脳を活性化させる効果も期待できる。
生の音楽とCD音楽
「CDなど(事前に録音された音楽)と、生の音楽は全く違う。 では、録音された音楽と生の音楽の違いとは? 録音された音楽:セッション中、瞬時にテンポや演奏方法を変える事が出来ない。 生の音楽:対象者の方のニーズにより、臨機応変にテンポや演奏方法、使い方を変えられる。 録音された音楽=対象者の方は、スピーカーの振動を感じるかもしれないが、聴覚の刺激が中心。生の音楽:聴覚だけでなく、視覚、触覚も刺激する。
『なじみの』礼拝音楽と『なじみのない』礼拝音楽(讃美歌)
90番 ここも神のみくになれば 285番 主よみ手もて 312番 いつくしみ深きイエス 320番 主よ みもとに近づかん 461番 主われを愛す 501番 いのちの御言葉 512番 我が魂の 慕いまつる 515番 十字架の血に 清めぬれば 526番 主よ、我が主よ 第Ⅱ編157番 この世のなみかぜさわぎ 第Ⅱ編195番 キリストには代えられません 等々 『なじみの讃美歌』とは,その対象者にとってなじみ深い音楽を意味し,対象者が聴き慣れた音楽,あるいは大切にしてきた音楽を意味する。これらを認知症高齢者に対する集団音楽療法のなかで用いて,入所者の改善効果とりわけ生活意欲や精神的資質の低下が認められる認知症高齢者にとって『なじみの音楽』が,自信の回復につながるのである。 「なじみの歌を使用した『なじみの歌法』によって認知症高齢者の消極行動の減少,直接的行動の増加が見られ,この増加が彼らの活動レベル向上に結びつくことが示された」と述べている(高橋多喜子・萩谷みどり「なじみの歌法」のグループセッションへの適用.音楽療法研究,1998)。

認知症高齢者にとって「音楽」はどんな存在であろうか。記憶障害や見当識障害のある認知症高齢者が音楽を通して何かを想起し,何らかの語りを引き出すことができたとするならば,それらは意味深いことではないだろうか。精神的資質が失われつつある認知症高齢者にとって体験した事実が甦るだけでも意味深いことであろう。 しかし「なじみの音楽」は誰にでも共通して存在するものではなく,語りそのものが対象者の自信の喪失に導く可能性もあるため慎重なかかわりが求められている。 認知症高齢者が音楽を介して過去の記憶や感情を回想するだけでは不十分ということであり,人生を他の角度から見て自分がどうであったかということを、過去から現在まで冷静にふりかえって見ることが大事なのである。礼拝においてクライエント(入所者)とセラピスト(説教者)の相互作用の中で認知症高齢者高齢者は自己肯定感を高め,なじみのない讃美歌を歌うことも治療になることもあり得る。人間の脳は年取っても活性化する。もう年で覚えられないというのは、そうしたくないことの言い訳なのかもしれない。新しい讃美歌と聖書の暗誦と音読を勧めてるが、最初は辛いけれど、不思議と覚えられるようになってきたという入所者の声を聞いている方もいる。聖書の暗誦と音読、声を出しての歌は、神に喜ばれ、自分の魂を引き上げるだけでなく、頭も研ぎ澄ます。
聖書の音読
NHKテレビで、認知症の98歳の婦人が、一桁の単純な足し算の計算や音読を毎日繰り返すことによって、次第に脳機能が回復し、家族に葉書も書けるようになっていくというドキュメント番組があった。彼女は鬱病でもあり、「死なせてください」と繰り返していたが、その思いも消え、前向きな考え方になり、100歳を越えてから英語も学ぶほどになった。他にも、脳梗塞の結果、脳機能が低下していた人などが回復していくさまも紹介された。 要は、脳の司令塔である前頭前野にある。それは、表情や声から人の気持ちを推測する。ものを覚えようとする意欲を生み出す?やる気や挑戦する気持ちを生み出す感情を抑制、道徳的自制をする?ひらめきや発想を導く?一つのことに集中する?いくつかのことを同時に行う、などの働きを司っている。認知症や鬱病の人は、その部分の機能や血流が低下している。音読で活性化いくことで脳機能が回復する。
結論
「わたしに聞け、ヤコブの家よイスラエルの家の残りの者よ、共に。あなたたちは生まれた時から負われ 胎を出たときから担われてきた。同じように、わたしはあなたがたの老いる日まで 白髪になるまで、背負って行こう。わたしはあなたたちを造った。わたしが担い、背負い、救い出す。」イザヤ46章3-4節 ホームは高齢者のWell being(健康で安心なこと)と高齢者のHealing(治療)のため、Cognitive activity(積極的な思考・脳を刺激する活動)をすすめるべきである。 認知症の始まりは、前頭葉機能だけがうまく機能していない。だから認知症のごく初期には、生活上では前頭葉機能低下(障害)症状があれこれとみられるようになる。 NHKの特集である介護施設に入所している認知症のお年寄り100人のうち70%に認知症の症状の改善が見られた方法が紹介されていた。 認知症のお年寄り専門の介護施設の介護者にも「関わり方の改善」することを勧められる。 特に感受性が鋭く、繊細な気質で心に不調を抱えやすい人たちは「嫌悪系・危険」の信号を鋭くキャッチするという特質がある。 その施設は「相手に問題がある」ように感じたり見える時というのは見てる側に「~しなければいけない」や「~であるべきである」などひとつのやり方や形にこだわりを持ちその枠に収まらないものに対して「問題」と認識する。「怒らない」「情報をわかりやすく伝える」ことを実践し、知っていて当然だと思うこと、できて当たり前だと思うことを「知っててもいい、知らなくいい」「出来てもいい、出来なくてもいい」「そのままでいい」という心の在り方を学び実行した。すると劇的に問題行動が解消したと言える。という番組であった。「ある男性が午前7時。時計を見たら『あっ、会社に行かなくてはいけない』20年も前に退職した人でもこう思ってしまう。妻はびっくりして一生懸命説明しても論理的なことは神経細胞が病気にかかっていて分からない。そこで議論が始まってますます興奮状態になるかも知れない。ところが上手な婦人は『いらっしゃるんですか会社へ。その年で。大変ですね。まあ、いいでしょ。ご苦労様です。でも天気はどうでしょうかねえ。テレビつけますから。はい、新聞を取って参りましょう。朝食の時間です。さて、おみそ汁の具は何にしましょう』と話しながら、決して『行ってはいけません」とは言わない。』こういう対応が認知症の対応である。つまりフィーリングを優位にして対応するのかいい。 過去の体験が今あると思ってしまっているのだからそれを修正しようと思ったらもっと混乱してしまう。だからフィーリングの方を大切にして「どうぞ行ってらっしゃい」といい、しかし、現実は実はこうなんですよと今の現状を具体的に提示する。「テレビ見てください」「新聞を見てください」「朝ご飯は何にしますか」と、こんな具合に。そうしている間に忘れてしまうかもしれない。例えだが、こういう対応の方がいい。認知症になっても感情の方を大切にして対応する。感情はまだ生き生きと残っている。 認知症の方が生き生き豊かに暮らすには、施設の生活だけではなく、社会に出て行き、買い物をしたり、外食をしたり、喫茶店でコーヒーを飲みながらおしゃべりをして、認知症になる前と変わらに暮らしができるのが望ましい。 そのためには、まず、認知症という病気を正しく理解してもらい、認知症になっても暮らしやすいやさしいホームであることが重要になる。 人間の脳の神経細胞は、生まれた時が一番数が多く、減ることはあっても増えることがないと言われてきたが、ある動物実験の段階では脳の神経細胞の再生が既に成功した。 また、脳トレーニングや学習療法などを行うことによって、回復している症例もある。 そして、最も高齢者が知らなくてはならない点は、規則正しい生活と充分な水分摂取で、認知症は予防することも回復することができる。その中で、朝礼拝は貴重なHealing Space(癒しの空間) である。朝8時30分礼拝(8時30分‐45分)によって認知症が回復することは十分にあり得、みぎわホームにおいても環境の変化により、認知症状を進行させてしまうこともあるので、規則ある礼拝が求められる。

朝礼拝準備 8時10分 (牧師2人 伝道師 教会員) バイオリン ビオラ フルート ピアノ 1.音響システムのセッティング (1)讃美歌(ヒムプレイヤー)とCD音楽用として、①ヒムプレイヤー ②CDプレイヤー ③アンプ・ミキサー ④スピーカー2台(L&R) をセットして接続する。 (2)ワイヤレスアンプスピーカーのセッティング 2.讃美歌楽譜(2種類)と歌詞の準備とセッティング ①布製の讃美歌楽譜(約1mx1.5m)の裏面に両面テープを貼る。 ②讃美歌歌詞を準備。(両面テープの保護紙をはがす) ③ ①と②をスクリーンに貼る。
礼拝順序 黙祷 CD音楽とピアノ 讃美歌 『なじみの』礼拝音楽 90パーセント『なじみのない』音楽10パーセント 説教 聖書音読とドラマのような5分説教 祈祷 平安と恵みの祈り 8時40分 平和の挨拶

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